▶ 自己臭症

汗の臭いというのは、自覚することが難しいものです。
そもそも、嗅覚というのは長時間持続しないものなのです。
どんなにクサイものでも、長時間嗅いでいるとその臭い自体を
感じなくなってしまいます。
なので、自分の体臭がきつくても、
それに本人が気づかず生活していることもあるのです。

しかし、何かのきっかけで周りの人から体臭について指摘され、
ショックを受けるようなことがあるかもしれません。
運動後や暑い日などにたくさん汗をかくと、
個人差はあっても多少汗臭くなるのが当たり前なのですが、
それがどの程度の臭いであるか本人では確認できないのです。

そのため自分の体臭が気になってはいるものの誰にも打ち明けられず、
医師の診断を受けることも躊躇してしまう人がいます。
そうすると不安だけが徐々に高まって
対人恐怖症の一種である「自己臭症」に陥ってしまうことがあります。

自己臭症」とは”自分の臭いで他人に迷惑をかけている”

と考えすぎる心身症の一種で、不安感が募り、
人との付き合いを避けるようになります。
自分がワキガであるという強迫観念を持っていませんか?

実際、身の回りには様々な臭いがあります。
いい匂いがある一方で、人の嫌う臭いが存在することも事実です。
しかし、特に日本では無臭が好まれる傾向が強く
外国からみると、その傾向が強すぎるといえるかもしれません。
不安になればなるほど、悪循環に陥りますので
そんなに思い詰めないで、まずはクリニックでの受診をお勧めします。