なんて心配してしまうことがありませんか？
ワキガの人にはいくつかの特徴があるのでそれを自分で
確認してみましょう。
ただ、自己チェックだけでは納得行かないという人は、
あれやこれやと悩む前に皮膚科や形成外科を受診して
専門医の診断を受けしましょう。そのほうが解決への近道です。
では、以下のポイントを見てください。
● 耳垢が湿っている。
● 近親者（親・兄弟姉妹・親戚など）にワキガの人がいる。
● シャツの脇部分が黄ばむ。
● 気になり始めたのは思春期。
それぞれについて以下に解説します。
【耳垢が湿っている】
世の中には遺伝的に耳垢が湿っている人と湿っていない人がいます。
カサカサに乾いた灰白色の耳垢タイプの人間と、
湿って柔らかい黄褐色の耳垢タイプの人間です。
耳垢が湿るのは、耳の穴の中にある
アポクリン腺からの分泌物が原因なのです。
実は、耳の中にあるアポクリン腺は
思春期に達していなくても幼少の頃から発達しているので
ワキガの可能性を確認できるのです。
わきが体質の人は湿って柔らかい
黄褐色の耳垢タイプの人に限定されます。
しかし、耳垢が湿って柔らかいからと言って
全ての人がワキガに悩まされるという事ではありません。
ただ、わきが体質を受け継いでいるだけと言う事です。
【近親者にわきがの人がいる】
両親、兄弟姉妹にワキガの人はいませんか？
よくある疑問に「わきがは遺伝するものなの？」というのがあります。
ワキガは遺伝します。
正確に言えば「ワキガになりやすい体質」が遺伝します。
常染色体優性遺伝です。
ある調査では両親のうち片親がわきがだった場合、
子供に遺伝する確率は約50%、両親ともわきがだった場合は
約80%と言われています。
(両親がワキガで有るか無いかの判断は微妙なので、
あくまで目安として考えてください)
親が両方ともわきがでなくても、
祖父母やもっと前の祖先がわきがだった場合、
隔世遺伝する可能性もあると言われます。
また、両親ともにわきがだった場合でも
必ず自分がわきがになるとは決まっていません。
遺伝はあくまで自分がワキガになる可能性の
ひとつの要素であるということです。
ワキガが遺伝するのは、ワキガの原因が「体質」によるものが
大きいためで、「ワキガ」そのものの遺伝子があるというわけではなく、
似た体質が遺伝するため結果的にワキガになりやすいということです。
また、先祖や親戚にはワキガは一人もいないのに、
自分だけわきがという例もあります。
ワキガは食生活や生活環境、ストレスなどによっても
大きく影響されるので遺伝だけで決まるわけでもありません。
遺伝の他にも「子供は両親の生活習慣を大きく受け継ぐ」ということも
重要視しなくてはいけません。
両親が脂っこい食べ物が好きで子供の頃から食卓に
そういう料理が並んでいるのが当たり前だったとすると
その子供が大人になってからもその嗜好や好みが引き継がれるからです。
あまりに油分の多い食習慣は、
ワキガ体質を助長してしまうことがあります。
また家族にワキガがいる場合、ワキガの臭いに慣れてしまい、
あまり気にならなくなるので、
自分もワキガだったと気づかないケースもあります。
「ワキガの人はワキガの人に気づかない」というのはよく聞く話です。
最後に、ワキガは感染はしません。
例えば水虫などは家族にひとりいると
他の家族も非常に感染しやすくなりますが、
ワキガの場合は生活を一緒にしていても、
あるいは同じ服を着ても感染することはありません。
他人から、謂れの無い中傷を受けても悩まないでください。
しかし、遺伝したからといっても、ワキガが発生する訳ではないんです。
発生してもその臭いが強いかどうかは分かりません。
あくまでも可能性を持っているという事です。
この事からも分かるように、わきがは感染しません。大きな誤解です。
私の思春期の頃は、臭い！ うつる！ とか言ってよくいじめられました。
あの頃に今の知識があれば反論できたんですけどね。
【シャツの脇部分が黄ばむ】
ワキガ特有の臭いを生み出すアポクリン腺からの油性分泌物によって
衣類が変色する事があります。
「耳垂れ」というのを御存知でしょうか。
よく幼少期に耳から黄色い液（リンパ液）が出てきて
バリバリに固まる疾患です。
イメージ的にはあれと同じような黄色です。
しかし、これも必ずしもわきがであるという訳ではありません。
ごく稀に、色汗症というのがあって、
エクリン腺から出る汗に色がついている場合にも
衣類の変色がみられます。これはワキガとは別物です。
また、わき汗を気にするあまり制汗剤の大量使用によって、
わきの下の皮膚が変色してそれで衣類が変色する事もあります。
使用方法を守って使えば問題ないのですがね。
【気になり始めたのは思春期】
わきが体質の人が思春期を迎えた頃に、
あの特有の臭いに気づくパターンが多く、
女性の場合はワキガ臭の発生時期と、
生理の開始時期がほぼ同時になります。
自分がワキガだと気がつく人もいれば、
案外自分では気がつかない人もいます。
私も自分のこの臭いにある種の愛着があります。
自分の臭いっていう感じです。
ワキガが思春期ごろに発生しやすいのは、
性ホルモンの分泌量増加とともに
アポクリン腺からの分泌物が増加するためです。
性ホルモンの分泌が活発になるにつれ、
わきがの臭いもどんどん強くなります。
つまり、大人になってから突然ワキガになる人はおらず、
思春期に何らかの兆候があるという事です。
一説にはアポクリン腺からの分泌物は
「フェロモン」の役割を果たしているということですので
思春期に兆候が現れるのも頷けます。