▶ 腋窩多汗症の治療法

持続的な多汗症」と「緊張性の多汗症」は説明した通りです。
腋窩多汗症(えきかたかんしょう)
ワキガと違い臭いに悩まされる事はありませんが
その汗の量で衣類のわきの下が濡れて目立ってしまいます。
軽症の場合は、こまめなケアで対応出来ますが、重症になってしまうと
汗わきパッドや制汗剤等では対応しきれなくなります。

なので、どちらの腋窩多汗症も根本から解決するには、
わきがと同じように手術が必要になります。
しかし、「緊張性の腋窩多汗症」に関しては、
手術でのリスクを考慮して、手術は最後の手段として
別の治療法を検討してからの方が良いでしょう。
では、手術以外の腋窩多汗症の治療法には
どんなものがあるのか紹介します。


【精神安定剤】


緊張性の腋窩多汗症(えきかたかんしょう)
緊張状態におかれた場合、一時的に腋窩多汗症が生じます。
緊張する場面でわきの下に汗をかき、
それで周囲の目が気になると更に汗が出てきてしまいます。
もし、そういう場面があらかじめ分かるなら
精神安定剤を事前に服用するのも一つの手です。

精神安定剤は心療内科や神経内科などに相談すれば
処方してもらえることがあります。
精神安定剤の効果は一時的なものですが、
専門家の医師の指導やカウンセリング等も同時に続けていけば、
いくつかの場面を乗り越えれば自分に自信がついてきますので
やがて安定剤無しでも緊張をコントロールすることが可能になります。

しかし、精神安定剤は薬物ですので、
服用法を誤ったりすると副作用や依存症の問題も出てきます。
それらの状態にならないためにも自分勝手に服用するのではなく、
医師や薬剤師の指示に必ず従いましょう


【ボトックス注射】


ボトックス注射は、エクリン汗腺に作用する神経をブロックし
脳からの指令をエクリン汗腺に伝わらないようにする効果があります。
一回の注射で、およそ半年ほどは効果が続きます。

このボトックス注射を定期的に行って
普通に生活を送っている腋窩多汗症の人は結構多いようです。
半年も効果が続くということと、副作用が殆ど無いということで、
この治療法を勧める医師も多くいます。

結果として緊張しても汗をかかないので、そういった場面に慣れてくると、
以後ボトックス注射をしなくても、緊張をコントロール出来るようになり
自然に汗をかかなくなるようになる人も少なくありません。