▶ わきがって何よ?

私が散々苦しめられているワキガとは一体何なのか?
その正体を探りましょう。

ワキガは医学用語で腋臭症(えきしゅうしょう)
又は臭汗症(しゅうかんしょう)といいます。

主に脇の下の皮膚にあるアポクリン腺という部位から
分泌される汗が主な原因で強い臭いを発する体質のことです。

【皮膚断面図】

図を見て下さい。
これは特に脇の下の皮膚断面図脇のなのですが、皮膚の下には

アポクリン腺
エクリン腺
皮脂腺

という分泌腺がありますが、
汗腺は2種類でアポクリン腺とエクリン腺です。

アポクリン腺は脇の下、乳輪、性器、肛門に集中しています。
また、なぜか例外的な場所として外耳道(耳の穴の中)にもみられます。

アポクリン腺からの分泌物は油性で粘着性(粘り気)があって,
この成分と皮膚の表面の常在菌(普段から存在している雑菌)が
分解する事によって、
脂肪酸(脂肪の分解産物)アンモニア(ツンと来る尿の臭い物質)
などが発生して臭いがするのです。

一説によると、これらアポクリン腺から分泌される臭い物質は
動物でいうところの「フェロモン」なのではないか?という話もあります。

動物はその縄張りや求愛に臭い物質を用いて主張する事が
多々見受けられます。
人間もやはり動物なのでこういった習性が残っているのかもしれません。

このアポクリン腺は思春期に活性化していきます。

そうなんです、つまり幼い子供には絶対にワキガは無いんです。
性徴としての発達があって初めてこのアポクリン腺は機能を開始します。
「フェロモン」という話もこれで頷ける部分があります。

一方、エクリン腺は交感神経によって支配されていて、
人間では全身に分布し、出生時から機能しています。
エクリン腺からの分泌物は水性で、暑いという外的環境や、
肉体活動時に発汗して身体を冷やす働きをしています。

エクリン腺に異常を来すと、多汗症(やたらに汗をかく)
乏汗症(汗が極端に少ない)無汗症(汗をかかなくなる)
などになることがあります。

ワキガ臭は通常の汗の臭いとは違って、
独特の臭いなので自分自身で気付く人もいますし、
気が付かない人もいます。
当然、ワキガの臭いの強さは個人差があって、生活習慣や季節、
民族的性質、遺伝などが影響します。

自分でワキガの臭いに気がついたからといって、
それが他人にとって不快かどうかは自分では分かりません。
自分ではむしろ愛着のある「自分の臭い」として認識してしまうのです。

ごく稀ですが、他人のワキガの臭いが好きだとか、
気にならないという人もいたりします。
嗅覚というのもかなりの個人差があって、
好きな臭いとか嫌いな臭いというのも千差万別なのです。